中上　健次 作品買取

1946年（昭和21年）8月2日ー1992年（平成4年）8月12日 和歌山県新宮市出身
小説家・エッセイスト

戦後生まれとして初の芥川賞受賞作家。
紀伊半島を舞台とした数々の小説を書き、自らの出身地のなかの共同体を中心とした「紀州熊野サーガ」と呼ばれる独特な土着的作品世界を作り上げました。

健次は、1946年に和歌山県新宮市で私生児として生まれました。健次の生い立ちは複雑で、健次の妊娠中に父には他の交際相手がいて、そのうち一人は妊娠していることも発覚します。その為、健次の母は一人で健次を産みます。

また母には死別した前夫がおり、すでに4人の子供がいましたが、健次が小学6年生の終わり頃、慕っていた異父兄のひとりがアルコール中毒の末に自殺するという事件が起こり、この出来事が戦慄な記憶となり、後の健次の作品に大きな影響を残します。

1965年に大学受験を名目に上京しますが、受験をしたか定かではなく、仕送りを受けながら仕事もせずに、新宿などをうろつく生活を送ります。
その年の秋に、同人誌『文藝首都』の会員となり、翌年に投稿した『俺十八歳』が掲載され、同誌の同人となりエッセイなどの発表を始めます。

羽田空港での積み下ろしの肉体労働などに従事しながら創作活動を続け、1973年に『十九歳の地図』が芥川賞候補となり、これをうけて、文芸誌への作品の掲載が増え始めました。

羽田での仕事を辞めたあとも、築地魚河岸や運送会社のフォークリフトの運転手などの仕事で生計を立てながら執筆を続け、1976年に熊野の被差別部落を舞台にした作品『岬』で第74回芥川賞を受賞し、戦後生まれ初の芥川賞受賞者となります。

健次は自身の出身地の被差別部落を「路地」と名付け、そこを舞台とした作品を数多く発表します。

また文芸誌に限らず、「週刊プレイボーイ」や「平凡パンチ」などの若者向けの流行雑誌への連載も旺盛に行い、幅広い年代の読者から人気を博しました。

しかし作家として多忙をきわめていた健次でしたが、それまでの「路地」を舞台とした作風からの転換を示した『軽蔑』を発表した矢先の1992年（平成4年）8月12日、腎臓がんの為46歳の若さで死去しました。
その為、連載や休載中だった作品も多くありましたが未完となりました。

代表作に『岬』『枯木灘』『鳳仙花』など

中上健次に関する物なら何でもご相談下さい。
珍しい物は高額にて評価致しますので、お気軽にご相談下さい。