『隆慶一郎全集 全6巻セット』をまとめて買い取りしました。

千葉県南房総市にお住まいのお客様からご依頼を頂き、書籍を買い取りしました。

今回買取査定のご相談をくださったお客様は、ゴールデンウィークの連休中に書籍の整理をして、その際に出た不要な書籍をまとめて買い取ってもらいたいと、当店へお問い合わせくださいました。

査定を希望の書籍は国内の作家の文芸作品が中心で、ジャンルが多岐に渡っていてかなりの冊数になるとのことでした。
また、書籍以外にも可能であれば引き取って欲しいとご希望でしたので、今回はご自宅へ直接お邪魔して査定作業を行わせて頂きました。

実際に拝見しました買い取り希望の書籍は、日本の作家の文芸作品の単行本や文庫本などが数千冊あり、また作家全集や文学全集などセット作品もご一緒に査定させて頂き、事前のお話のとおりかなりの分量の蔵書をお譲りして頂きました。

それぞれの書籍の状態が発行年数を考慮しますと比較的良かったことなどもあり、かなりスムーズに査定を進めさせて頂け、一度に大量の書籍を買い取り出来て大変ありがたかったです

そんな今回の買取査定でお譲りして頂いた書籍の中から、ご紹介するお品は『隆慶一郎全集』です。
本書は、新潮社から1995年から96年にかけて刊行された、作家の隆慶一郎の作品をまとめた全集で、今回は全6巻をまとめてお譲りして頂きました。それぞれ600ページほどの分量の書籍なので、6冊と少ない冊数ながらかなりボリュームのある全集となっていて読み応えがありそうですね

隆慶一郎は、時代小説家として優れた人物描写、男の生きざまや人情を描いた良質な大衆文芸作を発表した人気作家の一人ですが、小説家としての活動はわずか5年ほどの短い期間でした。

元々、テレビドラマや映画の脚本家として活動をしており、シナリオ作家協会賞を受賞した映画『にあんちゃん』や、『鬼平犯科帳』『大忠臣蔵』などの人気作を手掛け、戦後日本のテレビドラマ史を代表する脚本家の一人としての一面も有名です。

小説家としての活動は、1984年に『週刊新潮』誌で連載した第1作『吉原御免状』から時代小説を中心に執筆しましたが、脚本家を経て還暦をすぎてからの小説家活動開始、病気による急逝と前述のとおりわずか5年ほどの短い作家活動でした。

しかし、発表した作品は斬新な作風で時代小説界で大きな話題となり、前田慶次郎を主人公にした『一夢庵風流記』を原作としたマンガ『花の慶次 雲のかなたに』などは今なお人気で、前田慶次郎の奔放な人物像は隆慶一郎の『一夢庵風流記』の描写によって生み出されたとも言われています。

時代小説というと少し難しいイメージもあるかと思いますが、隆慶一郎の作品は大衆文芸としてかなり読みやすく書かれていて、本書は時代小説初心者にもおすすめの作品集となっています

みつばち書店では、大量の書籍の処分もジャンルを問わず取り扱いが可能です。
発行から年数が経っている書籍も買取対象ですので、お気軽にご相談ください！