山岸　凉子 作品買取

1947年（昭和22年）9月24日ー　北海道出身
漫画家

類まれな構成力と複雑な心理描写の作品が高い評価を受け、1970年代の少女漫画の革新を担った女性漫画家の一群を指す「24年組」の一人として、数々の漫画賞を受賞している日本の女性漫画家です。

山岸凉子は、1947年に北海道上砂川町に生まれました。
幼少期は、父親の仕事の関係から函館、小樽、札幌などを転居しました。

市立札幌旭丘高校在学中に、妹がたまたま買ってきた漫画雑誌に掲載されていた里中満智子のデビュー作を読んで、当時16歳だった里中が同年代でデビューしていることに衝撃を受け、漫画家を志します。

1968年、北海道女子短期大学美術科を卒業後、アルバイトで貯めたお金で東京に行き、自身の原稿を持ち込みに出版社を回ります。
その際、最後に持ち込んだ集英社の『りぼん』の編集部の目にとまり、『りぼんコミック』1969年5月号掲載の『レフトアンドライト』でデビューしました。

その後、1969年10月には上京し、杉並区下井草の四畳半のアパートに入居します。
部屋にはお風呂が無かったため、同じく漫画家で同郷の大和和紀と忠津陽子と連絡を取り合い、一緒に銭湯に通ったそうです。

1971年からは『りぼん』誌にて、バレエを題材にした漫画『アラベスク』の連載をスタートさせます。
少女漫画黎明期に多数のバレエ漫画が存在していたことから、当時すでに前時代的に思われていたバレエを題材にした漫画企画を通すため「バレエ漫画ではなくスポ根漫画だ」と企画を通し、主人公のノンナが数多くの試練を乗り越え成長していく物語で、初の本格バレエ漫画として人気を得ます。
作品を充実させるための取材を徹底的に行うことでも知られ、1972年秋に萩尾望都、竹宮惠子らと長期の海外旅行に行った際には、本場のソ連のバレエを鑑賞しました。

1974年から『花とゆめ』に掲載誌を移した『アラベスク』第二部では、画風が少女漫画的な絵柄では無い独特の表現へと変わり、またノンナが少女から大人の女性へと成長するなど、当時としては前人未到な手法やテーマに取り組みました。

1980年からは、白泉社の『LaLa』にて聖徳太子を主人公にした歴史漫画『日出処の天子』の連載を開始します。
主人公の聖徳太子が超能力者で同性愛者という斬新な設定が特徴で、同作で1983年度第7回講談社漫画賞を受賞するなど、高い評価を受けました。

2000年には文芸雑誌『ダ・ヴィンチ』にて、約30年ぶりとなるバレエ漫画『舞姫 テレプシコーラ』の連載を開始。同作で2007年度第11回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞し、その後も様々な題材の作品を連載しました。

また、ホラー作品も多く手掛け、クオリティの高さとその怖さには定評があります。

作品は長年電子書籍化されていませんでしたが、2021年10月からKADOKAWAと講談社から発売され、若い読者も増えています。

代表作に『アラベスク』『日出処の天子』『妖精王』など

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