エトムント・フッサール 作品買取

1859年4月8日ー1938年4月27日　オーストリア帝国出身
哲学者・数学者

現代哲学の主流の一つをなす「現象学」の創設者で、哲学のみならず政治や芸術にも多大な影響を与えた哲学者です。

フッサールは、1859年にオーストリア帝国・プロスニッツ（現：チェコ共和国・モラヴィア）に生まれました。
学生時代は、ライプチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学で数学と自然科学を専攻し、数学の論文によりウィーン大学の博士号を取得しました。

1884年にウィーン大学のブレンターノ（哲学者）に師事し、専攻していた数学から哲学の道へ進み、以後は哲学研究に専念しました。

1887年から1901年までハレ大学で講師を務め、この間に基礎概念の心理学的分析を試みた『算術の哲学（1891）』と『論理学研究（1900-01）』を発表しました。
『論理学研究』は、現象学の誕生を告げる記念碑的労作とされ、若手心理学者などがこれを読んでフッサールのもとへ集い、「ミュンヘン現象学派」を形成しました。

1901年からはゲッチンゲン大学の助教授、1906年から16年まで教授を務め、『厳密な学としての哲学』と『純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想（通称：イデーン）』の第1巻を出版して、現象学運動は最初の隆盛期を迎えました。

1916年から28年までフライブルク大学の教授を務め、退官後も同地で研究活動を続け、このころには国際的な名声も高まっていましたが、1933年にヒトラー政権が成立したことでユダヤ人であったフッサールは活動を制限されます。
そのため、ほとんど毎日を書斎で過ごし1日10時間を執筆に充てて、1938年に79歳で亡くなるまでに遺された未発表原稿は45000ページに及びました。

未発表の草稿はナチスによって廃棄される危険もありましたが、ベルギーの神父で哲学者でもあるヴァン・ブレダの手で草稿は保護され、没後もフライブルク大学時代の著作が出版され、1950年以降も膨大な遺稿を基にした著作集『フッサリアーナ』の編集・出版が継続されるなど、哲学のみならず幅広い分野でフッサール現象学は巨大な影響を発揮しています。

著書に『論理学研究』『純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想（イデーン）』『デカルト的省察』など

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