平田　弘史 作品買取

1937年（昭和12年）2月9日ー2021年（令和3年）12月11日　東京都出身
漫画家

時代劇画漫画の第一人者として、劇画ブームを牽引した日本の漫画家です。

平田弘史は、1937年に東京都板橋区で六人兄弟の長男として生まれました。
父母は天理教の信者で、東京には布教のために移住していましたが、戦時下で東京は空襲が激しくなったため、8歳のころに家族で奈良県天理市に転居しました。

幼少期から機械いじりが好きで、小学校高学年のころには壊れたラジオの部品を組み合わせてラジオを作るなどしていて、将来は電子工学や精密機器関連の仕事を夢見ていました。

中学時代は、父が初めていたポンプ水道店を手伝うため、午後からの授業はほとんど欠席し、「サボリのヒラタ」とあだ名されていました。
この頃、学校新聞に4コマ漫画を初めて描いていますが、普段漫画を読むことは全くなく、興味もありませんでした。

1953年に天理高校に入学しますが、教師に遅刻を咎められたことを機に、即日退学します。
以後は父の水道店で働き始めましたが、17歳のころに父が急逝したことから一家を支える生活となります。

家計を支えるため大阪の設備会社に勤め、現場周りをしていましたが、1958年に中学校の先輩で漫画家となっていた宮地正弘と偶然会ったことをきっかけに、一晩で処女作『愛憎必殺剣』を描きあげます。

作品は、大阪の貸本漫画出版社・日の丸文庫に即採用され、漫画家デビューを果たします。
以降は独学で修練し、貸本短編誌『魔像』を中心に作品を発表し、ひたすら収入を得るために漫画を描きました。

1964年には、貸本業界の衰退により漫画の発行部数が減少しましたが、弟の庄蔵（のちに同じく漫画家となった「とみ新蔵」）に励まされ、翌年、新たな仕事を見つけるため上京します。

1966年8月からは、少年画報社の『週刊少年キング』と、芳文社の『コミックMagazine』に劇画を描き始め、劇画ブームのさなか瞬く間に時代劇画の第一人者として人気漫画家となりました。

時代考証を追求し、妥協を許さず納得するまで精魂込めて描きあげるため遅筆となり、またアシスタントをほとんど使わずにいたため締切に追われ体調を崩すこともあり、しばしば生活が困窮したり作品が未完となることがありましたが、2013年にはこれまでの業績により第42回日本漫画家協会賞文部科学大臣賞を受賞しました。

2017年には初の原画展を東京の弥生美術館で開催するなどしましたが、2021年12月11日、心不全のため亡くなりました。84歳没

時代劇画漫画家として様々な雑誌で作品を発表し活躍した一方で、毛筆による力強い書も高く評価されていて、大友克洋の『AKIRA』など、題字も数多く手掛けています。

代表作に『薩摩義士伝』『座頭市』『黒田・三十六計』など

平田弘史に関する物なら何でもご相談下さい。
珍しい物は高額にて評価致しますので、お気軽にご相談下さい。