ミヒャエル・エンデ 作品買取

1929年11月12日ー1995年8月28日　ドイツ・ガルミッシュ出身
作家

深い哲学的視点を含んだ作品を数多く発表し、世代や国境を越えて愛されているドイツの児童文学作家です。

ミヒャエル・エンデは、1929年にドイツ南部の町・ガルミッシュに生まれました。
父のエドガー・エンデは画家で、素描やエッチングなどの技法を用いた独特な画風を持っていましたが、ナチスから「退廃芸術家」の烙印を押されあまり高い評価を受けられず、一家は貧しい生活を送りました。

母のルイーゼは、内気で神経質なエドガーとは真逆の明るい性格で、マッサージ師の資格を取り家計を支え、エンデは父親の芸術性と、母親のポジティブさを受け継ぎ成長しました。

そんな中、第二次世界大戦が激しさを増し、エンデの友人も招集を受け、たった一日の訓練だけで前線に送られ14、15歳の若さで戦死するなど、戦争の壮絶さを思い知らされます。
エンデ自身も召集を受けますが、令状を破り捨て、母が疎開していたミュンヘンまで真夜中の森を80キロ歩いて逃亡しました。

その後、「バイエルン自由行動」というレジスタンス組織の反ナチス運動を手伝い、伝令としてミュンヘンの町を自転車で駆け回りました。

戦後は、ミュンヘンのオットー・ファルケンベルク演劇学校で学び、1950年からは俳優として演劇活動を行い、その傍ら、戯曲、詩、小説を試作します。
1961年に、『ジム・ボタンの機関車大旅行』がドイツ児童文学賞を受賞しました。

1973年に発表した『モモ』で、２度目のドイツ児童文学賞を受賞し、時間をテーマにした本作は現代社会の問題を鋭く見つめて描かれていて、子どもだけでなく大人にも愛される作品となり、各国で翻訳され出版されていますが、特に日本では根強い人気となりました。

日本との関わりは深く、1989年に『はてしない物語』を翻訳した訳者・佐藤真理子と結婚したことが有名ですが、それ以前から日本と縁があり、1977年の初来日時に歌舞伎や能を鑑賞し、「禅」の世界に魅せられたというエピソードもあります。

1995年に胃がんのため66歳で亡くなりましたが、生前に自身の持つ資料の殆どを信濃町に提供していて、1991年には長野県信濃町にエンデの資料を世界で唯一常設に展示する黒姫童話館が開館しています。

代表作に『モモ』『はてしない物語』『ジム・ボタンの機関車大旅行』など

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