L・M・モンゴメリ 作品買取

1874年11月30日ー1942年4月24日　カナダ出身
小説家

30歳で書き始めた『赤毛のアン』のシリーズが熱狂的な人気となり、他にも小説、詩集などを残し、国内外で多数の読者の心を捉えたカナダの女性作家です。

ルーシー・モード・モンゴメリは、1874年にカナダ東部のプリンス・エドワード島のクリフトン（現：ニューロンドン）に生まれました。
1歳9ヶ月の時に結核で母を亡くしたため、父とカナダ西部に移住し農場に暮らす母方の祖父母のマクニール家で育てられました。

気難しく厳格な老夫婦との息の詰まるような生活の中で厳しく育てられましたが、マクニール家は文才に恵まれた一族で、祖父の詩の朗読や叔母達から多くの物語や思い出話を聞いて育ち、幼い頃は美しい自然に浸り、読書と空想に耽ることを心の慰めとしました。

15歳の頃には父と継母と暮らすためにカナダ本土に移り、この頃に詩やエッセイの投稿を始めて新聞に掲載されるなど作家を目指すきっかけを得ました。
しかし、11歳しか違わない継母から子守や家事手伝いを命じられ、勉強をしたいという夢を打ち砕かれるなど親子仲はうまくいかず、1年後には祖父母の家に戻りました。

その後、中等教育を終えた後は島の教員養成短大に進み、20歳で学校の先生となります。
ただ、教師として働きながらも作家になる夢は捨てず、大学で文学を学びながら投稿は続けました。

1898年に祖父が亡くなり、祖母の世話をするため故郷に戻り郵便局長をしていた祖父の仕事を継ぎます。
年老いた祖母の世話と家事に追われながらも創作は続け、雑誌向けの短編小説を書いていましたが、最初の長編小説の執筆を思いつき、新聞で読んだ「男の子と間違え女の子を引き取った夫婦の話」に着想を得て作品を書き始めます。

プリンス・エドワード島を舞台にしたこの作品は、当初は5つの出版社で不採用となり自宅の屋根裏部屋のお蔵入り作品となっていましたが、後に読み返しやはり出版するべきだと思い直し、手直しをして1908年に出版にこぎつけました。
この作品が『赤毛のアン』で、初の長編作品ながら世界的ベストセラーとなり大成功を収めました。

1911年には牧師のユーアン・マクドナルドと結婚し、オンタリオ州リースクデールに夫婦で移住します。
有名作家でありながら、巧みな話術と手作りのケーキで教会に通う人々をもてなし、町の人気者となったモンゴメリは、多忙の中でもアン・シリーズやエミリー・シリーズなどの作品を次々と執筆し、ベストセラーになりました。

1935年にフランス芸術院会員となり、また大英帝国勲位も受けるなど世界的に評価されましたが、1942年に『アンの想い出の日々』を書き上げた直後に亡くなりました。　67歳没

日本では、1952年に『赤毛のアン』が村岡花子により翻訳・紹介され、1979年には世界名作劇場シリーズでテレビアニメ化もされるなどして人気となり、モンゴメリの生地で物語の舞台であるプリンス・エドワード島は人気観光地で、今なお訪れるファンは絶えません。

代表作に『赤毛のアン』『可愛いエミリー』など

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