シャルル・ボードレール 作品買取

1821年4月9日ー1867年8月31日　フランス王国　パリ出身
詩人・美術評論家

古典的形式によりながら、人間や社会の堕落と魂の浄化とを暗喩的にうたい上げた新しい表現内容を提示し、近代象徴主義の先駆者といわれた、フランス出身の詩人です。

ボードレールは1821年にフランスのパリに生まれました。
父のジョセフは、パリ大学で哲学と神学を学んだ司祭でしたが、後に職を辞し芸術家と交流するなど、芸術に深い関心を持っていました。

6歳の頃に父が亡くなると、その後まもなく母が軍人と再婚しましたが、幼いボードレールはこのことに深く傷つき生涯鬱屈した感情を抱えることになります。

義父を嫌っていたボードレールでしたが、高校までは義父の望みに適う優等生として良い成績を修めていましたが、教員と問題を起こし学校を中退します。
その後、別の高校で卒業認定を受けてパリ大学の法学部に籍を置きますが、法律の勉強はせず、文学者を目指すと言い家族を失望させました。
文芸新聞に寄稿するようになり、またバルザックの門をたたきました。

20歳の頃に、実父の遺産を受け継ぐと中流家庭には不相応な散財を行い、パリの学生街カルチェ・ラタンで堕落した生活を送るようになります。
財産を使い果たすことを恐れた親族によって、半ば強制的にインド行きの船に乗せられますが、翌年にはパリに逃げ戻りました。
乗船中に詩作した作品は後に『悪の華』に収録されました。

1844年には散財から禁治産者として弁護士の監視下に置かれましたが、その後も詩作を続けます。

ボードレールの作品は20代の頃に大半が書かれていたと言われていますが、最初に文壇に登場したのは1845年のサロンの美術批評家としてでした。
当時から詩人による美術評論はありましたが、彼の評論は後に詩人らに大きな影響を与えました。

美術批評家として名を高め、1855年にはドラクロワ賛美の評論を発表し、また詩篇十八を発表し、初めて詩人としても認められます。

1857年には、生前唯一発表した詩集『悪の華』が出版されました。
『悪の華』はフランス詩史上もっとも重要な詩集と呼ばれ、ユゴーやフロベールから賞賛され、後世にも多大な影響を与えていますが、初版はうち6篇が公序良俗に反するとされ罰金刑を受けています。

1861年にはその6篇を削除し、35篇を新たに追加した第二版『悪の華』を出版し、この第二版が現在では主に底本として扱われています。

その後も詩作を続けますが、1863年の頃から梅毒による不調に悩み始めます。
散文詩集『パリの憂鬱』を書き進めますが、病状が悪化し1867年8月31日に死去しました。　46歳没

『パリの憂鬱』はボードレールの死後1869年に出版されました。

ボードレールの残した詩は後に続く多くの詩人に影響を与えたことから、ボードレールは『近代詩の父』と称されています。

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