谷崎　潤一郎 作品買取

1886年（明治19年）7月24日ー1965年（昭和40年）7月30日　東京都出身
小説家・劇作家・随筆家

明治末期から戦後の昭和中期まで終生旺盛な執筆活動を続けた、作品の芸術性が国内外で高い評価を得た日本を代表する作家です。

谷崎は、1886年に東京の日本橋に生まれました。
兄弟には弟に、後に早稲田大学教授となる谷崎精二がいます。

父は、母方の祖父が築いた事業を任されていましたが、谷崎が尋常高等小学校4年（現在の中学2年頃）には身代が傾き進学が危ぶまれました。
しかし、才能を惜しむ教師からの助言で家庭教師などをしながら進学します。

成績が優秀で神童と言われていた谷崎は、その秀才ぶりに校長からと飛級を勧められ、編入試験に合格しさらに学年トップの成績を取るほどでした。
卒業後は、旧制一高に入学し校友会雑誌に小説を発表します。

旧制一高卒業後は東京帝国大学に進学しましたが、後に学費の未納により中退します。
大学在学中に和辻哲郎らと第2次『新思潮』を創刊し、デビュー作の『誕生』や出世作となった『刺青』を発表します。
谷崎は早くから永井荷風に激賞され、文壇において新進作家としての地歩を固めました。

大正時代に入ると当時のモダンな風俗に影響を受けた作品を発表し、探偵小説などの新分野や、自身の表現において新しい試みに積極的な意欲を見せました。

関東大震災後は関西に移り住み旺盛な執筆活動を行い、『痴人の愛』『春琴抄』などの話題作を次々と発表します。
この間、3度の結婚など様々な女性関係のエピソードが残っています。

太平洋戦争中、夫人とその妹たち四姉妹との生活を題材にした『細雪』を執筆します。
当時は「内容が戦時にそぐわない」との理由から掲載を止められましたがそれでも執筆を続け、戦後の1948年に完成させました。
発表後もGHQの検閲などがありましたが『細雪』はベストセラーとなり、毎日出版文化賞と朝日文化賞を受賞し、1950年代には英語に翻訳されアメリカでも出版されるなど、世界各国で翻訳・出版されています。

その後も数多くの作品を発表し続け、ノーベル文学賞の候補に7回にわたり選出され、最晩年の1964年には日本人として初めて全米芸術院・米国文学芸術アカデミー名誉会員に選出されています。

1965年、腎不全に心不全を併発し死去。満79歳没

代表作に『刺青』『痴人の愛』『細雪』など

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