『マドリッド手稿 原本複製 全5巻セット』を買取しました。

東京都小平市にお住まいのお客様より、書籍を買取しました。

今回買取査定のご依頼をくださったお客様は、ご家族の遺品の整理を進めていて、その際に出た不用な書籍を買い取って欲しいとのご相談でした。
数年前に亡くなられたご両親が読書家で、特に大学に勤められていたというお父様の遺された書籍は専門的な内容が多く、価値がよくわからないとのことでした。

そのため、今回は事前にメールで査定をご希望の書籍の画像を送って頂き、大まかな内容や状態、冊数を確認させて頂き、宅配便を利用しての買取対応をご案内させて頂きました

実際に拝見しました蔵書は専門的な学術書で、約50冊ほどをまとめて送って頂きました。
冊数は多くありませんでしたが、専門家に向けて発行された珍しい書籍も何冊か含まれていたため、希少性を評価して高価買取させて頂きました

お客様からは、自分では価値がわからない本ばかりだったので、しっかりと評価して買い取ってもらえて頼んで良かったとお喜びの声も頂け、大満足の買取査定となりました

今回お譲りして頂いた書籍の中から、ご紹介したい作品は『マドリッド手稿 原本複製 全5巻セット』です。

こちらの作品は、1975年に岩波書店から刊行された書籍で、イタリアの芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの書き残したノート「レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿」のひとつ「マドリード手稿」の複製版で、今回は全5巻をセットでお譲りして頂きました

「マドリード手稿」は、1966年にスペイン・マドリードの国立図書館で再発見された2つの手稿集を指し、1490年から1505年頃に書かれたものと推定されています。
内容は、力学や幾何学、機械工学などに関して書かれていて、当時の主要な工学論文の一つで、レオナルドのメモの約15％にあたる分量だそうです

1,2巻が原本複製、3巻に解題、4,5巻が本文翻刻となっていますが、原本複製の2冊は手書きのメモや図が載っていて、読むことは出来ませんが何となくすごいことが書いてある気がするから不思議です

レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、「モナ・リザ」などの美術作品が有名なので芸術家としてのイメージが強いかもしれませんが、それは優れた研究やアイデアを記した手記が長い間公表されずにいたことが原因だそうです。
ただ、この「マドリード手稿」が20世紀に入り再発見されたことで科学者としての評価が一気に高まったことから、現在ではレオナルド・ダ・ヴィンチの評価をするうえで重要な作品とされています。

本書は、複製ながらも原本の赤い革製の装丁などが再現されていて、その豪華な装丁だけでも所有欲をくすぐる作品になっています

みつばち書店では、専門性の高いマニアックな書籍の査定も大歓迎です。
発行から年数が経っていても問題なく取り扱いが可能ですので、書籍の処分をご検討中の方はお気軽にお問い合わせください