『山喜多二郎太水墨画集』をお譲りして頂きました。

千葉県船橋市にお住まいのお客様からご依頼を頂き、書籍の買取にお邪魔しました。

今回のお客様は、長年に渡って買い集めてきた蔵書で手狭になってしまったお部屋を整理するために、不要な書籍を処分しようと当店へ買取のご依頼をくださいました。
冊数も多く、早めに本棚を空けたいとのご希望でしたので、今回はご自宅へ直接お邪魔して査定させて頂きました。

実際に拝見しました買取希望の書籍は、美術関連の書籍が多くありました。
査定中にお話をお聞きすると、お客様は美術鑑賞が趣味で、以前は年に数回美術館巡りをするほどだったそうです。
展覧会図録も何冊かお譲りして頂きましたが、有名な日本人画家のものはもちろん、海外の画家の展覧会図録も含まれていました。

好きな画家の画集はかなり熱心に収集されてきたとのことで、それなりに費用と労力をかけてきたのでしっかりと査定して買い取ってもらいたいとのご要望でした。
中には希少な書籍で、査定に少しお調べする必要があるお品も含まれていてお時間を頂いてしまいましたが、ご提示した買取金額に満足して頂いて、頼んで良かったと喜んで頂けました

今回買取しました書籍の中から、ご紹介する一冊は『山喜多二郎太水墨画集』です。

本書は、1961年に三彩社から発行された書籍で、日本画家の山喜多二郎太の水墨画集です。

山喜多二郎太は、東京美術学校の西洋画科で学んだ洋画家でしたが東洋画にも関心があり、日本画を学んだほか、1926年には単身中国に渡り水墨画も学びました。
西洋画家としての高いデッサン力を水墨画にも取り入れた独特な画風で高い評価を受け、日展の評議委員を務めるなど日本の美術界に大きな影響を与えました。

本書が発行された前年の1960年に脳腫瘍を患い手術を受け、一時は筆を握ることが出来ず画家としては再起不能だと言われていましたが、その後も不自由な手でありながらも筆を握り多くの作品を発表し続け、1965年に亡くなる最期まで創作を続けました。

没後も遺作展が定期的に開催されるなど、その独特な画風は今なお多くの美術ファンを楽しませています

みつばち書店では、画集もジャンルを問わず買取が可能となっています。
海外の画家の作品なども大歓迎ですので、お気軽にご相談下さい！