山田　風太郎 作品買取

1922年（大正11年）1月4日ー2001年（平成13年）7月28日　兵庫県出身
小説家

娯楽小説の第一人者として、奇想天外・荒唐無稽な展開のあらゆるジャンルの小説を多数残した、日本の小説家です。

山田風太郎は、1922年に兵庫県養父郡関宮村（現：養父市）に生まれました。
実家は山田医院を開業していて、父母ともに代々医者の家系に生まれ、自身も東京医科大学を卒業していて、医学士の資格を持っています。

5歳にして父が急逝し、母と再婚した叔父（父の弟）に育てられ、県でも指折りの進学校の豊岡中学に入学するなど成績も良かったですが、15歳で母までも亡くなりました。
叔父は別の女性と再婚しますが、養父母とは馴染めず、成績も下がり、酒・タバコも覚え、不良学生となったことから、叔父との関係も悪くなっていきます。

旧制中学時代から何度か雑誌に小説を投稿していましたが、叔父からの仕送りで医学生をしていた18歳のころに、仕送りを当てにせずに生活するために、雑誌『宝石』の懸賞小説に応募し入選したことから、作家デビューを果たします。

1950年、28歳で東京医科大学を卒業しましたが、医師となることは自ら不適だと決め、『宝石』の編集長として自らを見出してくれた江戸川乱歩への恩もあったことから、戦後の荒廃した世相を背景とした推理小説を中心に、ミステリ小説家として活動しました。

第2回探偵作家クラブ（現：日本推理小説家協会）賞を受賞するなど、特異な作風の推理作家として注目されましたが、1958年に発表した『甲賀忍法帖』を皮切りとする「忍法帖」シリーズで一世を風靡し、伝奇小説の第一人者となります。

その後も、史実に囚われない大胆な発想で歴史小説の新たな分野を切り開いた「明治もの」シリーズなどの歴史小説や、自身の戦中体験を綴った『戦中派不戦日記』などの日記文学、古今東西の著名人の死に様を集めたノンフィクション『人間臨終図巻』など、幅広いジャンルの作品を発表しました。

糖尿病やパーキンソン病を患い、筆を握れなくなりながらも、口述筆記でエッセイを発表するなど活動を続け、1997年には大衆文芸に新たな面白さをもたらした功績から第45回菊池寛賞を受賞しました。

2000年には、日本ミステリー文学大賞を受賞し、翌年の贈呈式には車椅子で出席しましたが、同年7月28日に肺炎のため79歳で亡くなりました。

奇想天外な忍法を使った忍者同士の戦いを描いた『忍法帖』シリーズは、後の「異能力バトル」ものの先駆けとも評されるなど、戦後日本の大衆・娯楽小説の第一人者として、今も多大な影響を与え続けています。

代表作に『忍法帖』シリーズ、『魔界転生』、『人間臨終図巻』など

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